相続した実家はどうする?売却・残す・貸す・解体する4つの選択肢を比較
親から実家を相続したものの、「誰も住む予定がない」「思い出があるので簡単には売れない」「古い家なので売れるのか分からない」「解体した方がいいのか、そのまま売った方がいいのか分からない」と悩む方は少なくありません。
結論からいうと、相続した実家は、すぐに売る・すぐに解体すると決める必要はありません。
基本的には、売る、残す、貸す・活かす、解体するという選択肢を比較し、家の状態、立地、家族の意向、維持費、将来の利用予定などから判断します。
大切なのは、「家をどう処分するか」ではなく、「この家と土地を今後どうするのが家族にとって一番良いのか」を整理することです。
GREEN ECO不動産では、この考え方を空き家・相続相談の基本としています。
相続した実家、まず「売る」と決める必要はありません
相続した実家には、複数の選択肢があります。
- 売る
- 残す
- 貸す・活かす
- 解体する
どの方法が良いかは、家の状態や土地の価値、家族の考え方、維持費、税金、今後の利用予定によって変わります。
そのため、最初から「売却する」「解体する」と決めるのではなく、まずは選択肢を並べて比較することが大切です。
最初に確認したい7つのこと
実家を相続したら、売却査定を依頼する前に、まず次の7項目を整理してみてください。
1.誰が相続するのか
まず確認するのは所有者です。
遺言の有無、相続人、遺産分割の内容などによって、誰が不動産を取得するのかが変わります。
2024年4月1日から相続登記は義務化されており、不動産を相続したことを知った日から原則3年以内に相続登記を申請する必要があります。
正当な理由なく義務に違反すると、10万円以下の過料の対象となる場合があります。2024年4月1日より前に発生した相続も対象で、一定の経過措置があります。
「昔に相続した実家だから関係ない」と考えず、一度登記内容を確認しておくことが重要です。
相続関係が複雑な場合は、司法書士・弁護士などの専門家へ確認してください。
2.今後、誰かが住む可能性はあるか
現在は空き家でも、子どもが将来住む、セカンドハウスとして利用する、親族が住む、建て替えて利用するなどの可能性があるなら、急いで売却する必要はありません。
逆に、家族の誰も今後住む予定がないのであれば、長期間そのまま保有する意味があるのかを考える必要があります。
3.年間いくら維持費がかかっているか
空き家でも費用は発生します。
例えば、次のような費用です。
- 固定資産税
- 火災保険
- 草刈り
- 庭木剪定
- 建物管理
- 修繕
- 水道・電気
- 遠方から確認に行く交通費
一つ一つは小さく見えても、5年、10年と保有すると負担が大きくなります。
そのため、「今売るといくらになるか」だけでなく、「持ち続けた場合に今後いくら必要になるか」も比較することが重要です。
4.建物はまだ使える状態か
築年数だけで判断してはいけません。
確認したいのは、雨漏り、シロアリ、傾き、基礎、屋根、外壁、給排水設備、耐震性、増改築履歴、長期間空き家だったことによる劣化などです。
古い家でも利用できるケースはあります。
一方、多額の修繕費が必要であれば、リフォームして活用するより、古家付き土地として売却した方が合理的な場合もあります。
5.土地そのものに価値があるか
家が古くても、土地に需要があることがあります。
特に不動産は、接道、土地形状、高低差、面積、用途地域、駅・学校・商業施設との距離、周辺の住宅需要などで評価が大きく変わります。
したがって、「家が古い=売れない」ではありません。
建物と土地を分けて考えることが重要です。
6.家財や仏壇をどうするか
相続した家には、家具、衣類、食器、写真、書類、仏壇、思い出の品などが大量に残っていることがあります。
ここで、「全部片付けてからでないと不動産会社へ相談できない」と考える必要はありません。
先に家の方向性を決め、残す物、家族で分ける物、処分する物という順番で整理した方が進めやすい場合があります。
思い出のある実家だからこそ、処分を急がないことも大切です。
7.兄弟姉妹の考えは一致しているか
実家問題で難しいのは、不動産そのものより、家族の考え方が違う場合です。
例えば、兄は「誰も住まないから売ろう」と考え、妹は「母との思い出があるので残したい」と考えることもあります。
この場合、最初から「売る・売らない」で議論するより、売却した場合、5年間保有した場合、賃貸した場合、リフォームした場合を数字にして比較すると話し合いやすくなります。
相続した実家の4つの選択肢
選択肢1|そのまま売却する
今後誰も住む予定がなく、維持管理の負担をなくしたい場合は、売却が有力な選択肢です。
メリットは、管理負担がなくなる、維持費がなくなる、相続人間で現金として分けやすくなる、空き家の老朽化リスクを減らせることです。
一方で、一度売却すると基本的には取り戻せません。
実家への思い入れが強い場合は、家族で十分話し合ってから決めることをおすすめします。
選択肢2|実家を残して保有する
将来誰かが利用する可能性が高い場合は、保有する選択肢があります。
ただし、「何となく残しておく」のはおすすめできません。
「子どもが5年後に住む予定」など、目的と期間を決めることが大切です。
目的がないまま10年、20年と経過すると、建物が劣化し、相続がさらに次の世代へ移り、問題が複雑になる可能性があります。
選択肢3|賃貸・リフォームなどで活かす
立地や建物状態によっては、戸建賃貸、リフォームして賃貸、店舗・事務所、その他の用途などに活用できる可能性があります。
ただし、「空き家だから貸せば儲かる」とは限りません。
例えば、リフォーム費用が500万円、年間家賃収入が96万円だとしても、修繕、固定資産税、保険、空室、管理費などを考えなければ、本当の収益性は判断できません。
売却価格と賃貸した場合の収益を比較することが重要です。
選択肢4|解体して土地として売る・活用する
建物の老朽化が進んでいる場合、解体が候補になります。
ただし、「古い家=先に解体」ではありません。
解体費用をかけても、それ以上売却価格が上がるとは限らないからです。
また、住宅が建っている土地に適用される固定資産税等の住宅用地特例について、一定の管理不全空家等で市区町村長から勧告を受けた場合は、適用対象から除外される仕組みがあります。
空き家を長期間放置する場合にも注意が必要です。
そのため、解体前の価格と、解体費を差し引いた更地での価格を比較してから決めるのが基本です。
結局、どの方法が向いている?
売却が向いている可能性が高い人
- 家族の誰も住む予定がない
- 遠方で管理できない
- 維持費を減らしたい
- 相続人で現金分割したい
- 今後利用する予定がない
保有が向いている可能性がある人
- 数年以内に家族が住む
- 土地を将来利用する具体的計画がある
- 維持管理できる
- 費用負担を許容できる
賃貸・活用が向いている可能性がある人
- 賃貸需要がある地域
- 建物状態が比較的良い
- 改修費が過大ではない
- 長期間保有する意思がある
解体が向いている可能性がある人
- 建物の老朽化が激しい
- 修繕費が高額
- 建物としての需要が低い
- 更地にした方が利用しやすい
ただし、これらは一般論です。
不動産は一つとして同じものがないため、現地を確認したうえで判断します。
「相続した空き家の3,000万円特別控除」も確認する
相続した実家を売却する場合、一定の要件を満たすと、被相続人の居住用財産を売却した際の譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる特例があります。
国税庁の現行案内では、対象となる譲渡期間は2027年12月31日までです。
また、2024年1月1日以降の譲渡で対象不動産を取得した相続人が3人以上の場合は、控除限度額が1人あたり2,000万円となります。
適用には建物・相続・売却方法など複数の要件があります。
つまり、「いつ売却しても税金は同じ」ではありません。
相続した実家の売却を検討する際は、不動産価格だけでなく税制も確認してください。
具体的な適用可否・税額については、税理士等へ確認することをおすすめします。
岸和田市・泉州で空き家を相続した場合
岸和田市や和泉市を含む泉州地域でも、「昔からある実家を相続したが、子ども世代は別の場所に住んでいる」というケースは今後さらに重要なテーマになります。
このような物件では、建物だけを見るのではなく、土地として売るのか、古家付きで売るのか、改修して使うのか、解体するのかを一緒に比較することが重要です。
GREEN ECO不動産では、既に岸和田市の空き家活用や空き家対策について情報発信しています。
GREEN ECOが「売却だけ」で考えない理由
空き家を不動産会社へ相談すると、「いくらで売れますか?」という話になりがちです。
しかし、本来はその前に、そもそも売るべきなのかという判断があります。
GREEN ECO GROUPには、不動産だけでなく、建設、リフォーム、外構・造園、解体など住まいや土地に関係する事業があります。
そのため、私たちが目指す空き家相談は、「売ってください」という相談窓口ではありません。
- 売る
- 残す
- 活かす
- 直す
- 管理する
- 解体する
それぞれの方法を比較し、「この家の場合、どれが一番合理的なのか」を整理する相談窓口です。
まだ売却すると決めていなくても構いません。
まずはこの順番で整理してみてください
相続した実家について迷っているなら、次の順番がおすすめです。
STEP1
登記・相続人を確認する
STEP2
家族が将来使う可能性を確認する
STEP3
現在の土地・建物の価値を調べる
STEP4
維持費と必要な修繕費を調べる
STEP5
売却・保有・賃貸・解体を比較する
STEP6
税金・相続・登記について確認する
STEP7
家族で最終判断する
この順序なら、「とりあえず解体したけれど、そのまま売った方が良かった」「何となく残して10年経ってしまった」といった判断ミスを減らせます。
よくある質問
Q1.家の中に荷物が大量に残っています。それでも相談できますか?
はい。まず不動産の方向性を整理し、その後に家財整理を考える方法があります。先にすべて処分する必要があるとは限りません。
Q2.古い家でも売れますか?
可能性はあります。建物としての価値が低くても土地に需要がある場合があるため、「古い=売れない」とは限りません。
Q3.解体してから査定してもらった方がいいですか?
基本的には、解体する前に相談することをおすすめします。古家付きで売る場合と、更地にして売る場合を比較してから判断した方が合理的です。
Q4.兄弟で意見が分かれています。
売却・保有・活用それぞれの場合の金額や将来負担を数字にすると、話し合いやすくなります。法的な権利関係については、必要に応じて司法書士・弁護士などへ確認してください。
Q5.まだ売るかどうか決めていません。それでも相談できますか?
はい。「売却するかどうかを決めるための相談」という段階から整理することが重要です。
まとめ|実家の相続は「売る前の比較」が重要です
相続した実家には、売る・残す・貸す・活かす・解体するという複数の選択肢があります。
大切なのは、最初から一つに決めないことです。
家の状態、土地の価値、家族の気持ち、維持費、税金、今後の利用予定まで確認してから判断します。
GREEN ECO不動産では、「売る・残す・活かす・解体する。どれが一番損しないか、一緒に整理する」という考え方で空き家・相続相談を行います。
「親から実家を相続したけれど、何から始めればいいのか分からない」「解体と売却、どちらがいいのか分からない」「兄弟でまだ話がまとまっていない」そのような段階でも、一度状況を整理してみてください。
売ることを決めてから相談する必要はありません。
是非お気軽にご相談ください。
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